新築建売住宅を購入するには、物件価格以外にも諸経費が必要になります。
諸経費の主な内訳は(ローンにかかる費用・税金・火災保険)になりますが、諸経費の金額を提示する不動産会社によってぼったくり価格で提示してくる時があります。
私が聞いた酷いケースだと、建売住宅にも関わらず、設計費を請求して来たり、水道負担金も請求してくる仲介会社も今の時代でもあるらしく、さらにひどいと仲介手数料の計算が間違っているせいで、正規の手数料プラス5万円以上で請求されるときもあります。
今回はそんな不動産会社から身を守るために、現役住宅営業マンである私が、建売住宅の一般的な諸経費の相場について解説していきます。
目次
建売住宅の諸費用の平均的相場はいくら?
建売住宅の諸経費の結論は、売主直売だと販売価格の5%程度、仲介会社経由の購入の場合8%~多くて10%が諸経費になります。
特別なオプション工事等がないのにも関わらず、この金額よりも高い場合は、どっかでどったくられている可能性が高いです。
ざっくりパーセンゲージだけでみてもイメージがわかないと思いますので、各項目の諸経費の平均的相場をチェックしてみましょう。
・印紙代
売買価格が1,000万円から5,000万円までの不動産にかかる印紙代は1万円です。
1万と覚えとけばOK!
5,000万円以上から1億円が3万円の印紙代がかかります。よっぽどのことがない限りここでかかる費用は1万円とします。
契約金額 本則税率 軽減税率 10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円 50万円を超え 100万円以下のもの 1千円 500円 100万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円 500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円 1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万円 5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円 1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円 5億円を超え 10億円以下のもの 20万円 16万円 10億円を超え 50億円以下のもの 40万円 32万円 50億円を超えるもの 60万円 48万円 出典:国税庁
・登記費用
登記費用は3種類あり、建物の表示登記と所有権保存登記・土地の所有権登記移転がございます。
・表示登記は大体8万円~10万円くらい (弊社では8万円(税込)でやってます。)
・所有権保存登記・土地権利移転が司法書士の報酬を合わせて大体30万円~40万円
東京都心で購入する場合や、あまりにも広い土地を購入する場合は+10万円以上見たほうがよいかと思いますが、それ以外の地域で購入する場合は登記費用を50万円ぐらい見ておけば良いかと思います。
登記費用+表示登記で50万!
・固定資産税清算金
固定資産税清算金とは、毎年1月1日時点の土地所有者に1年分の固定資産税の支払いの請求がきます。
売主がその時点で1年分を支払っていた場合、買主のあなたが決済した日から年末までの日を日割り計算して支払う金額になります。(基本的には土地のみ)
費用としては1月1日時点で更地だった場合は、住宅減税措置が使えず固定資産税が6倍になるので清算金の金額は高いのですが、それ以外であれば10万円は行かないぐらいの金額になります。
固定資産税清算金は10万!
・仲介手数料の計算は税抜き価格で計算する!(建物のみ)
仲介会社の紹介で物件を購入した際は、仲介手数料を支払う必要があります。
支払いのタイミングは通常、契約時に仲介手数料の半金を支払い、決済時に残りの半金を支払うのが一般的です。
仲介手数料の計算は以下の記事を見てみてください。
3,000万円にかかる金額については、約103万円とします。
仲介手数料の計算で重要なのは、税抜き価格から3%+6万×税です。土地には税金はかかりませんので、建物の税込み価格ではなく、税抜き価格で計算することになります。
土地1000万円・建物2160万円(税込)の3160万円の物件の仲介手数料を計算するとします。
通常であれば、仲介手数料は税抜き価格で計算しますので、建物2,160万円の税抜き2,000万円とし、土地+建物で3,000万円の3%+6万×税が正しい仲介手数料の計算方法です。
しかし、たまーに税込み価格の3160万円の3%+6万×税で請求してくる会社があります。
3,000万円の仲介手数料は103.68万円に対して、3,160万円の仲介手数料は108.864万円と約5万円も高いです。
5万もぼったくられるんですよ!
ここまでが物件にかかる費用!次は住宅ローンにかかる費用です。
住宅ローン保証料(フラット35の場合は手数料)
住宅ローンの保証料は35年間のローンを組んだ場合は100万円あたりに20,620円かかるといわれております。
そもそもなぜ保証料が必要なのでしょうか?
理由は銀行が貸したお金をあなたが払えなくなってしまったときに、銀行のバックにいる保証会社があなたが払えなかった金額を負担してくれるのです。
イメージ図を見てもらえばわかりますが、銀行はお金を貸すだけであって、あなたのことを審査しているのは保証会社が審査しております。
保証会社がGOサインを出さなければ、あなたは銀行からお金を借りることができないので、銀行の代わりに保証料を支払う必要があります。
この保証料ですが、3,000万円のローンを組んだ場合は約61万円の保証料がかかります。
ローン保証料は60万~90万円!
保証料が高いと思ったら、保証料を金利に上乗せすることで保証料を0円にする事ができます。
保証料を払わなくても毎月のローンの支払い時の金利を0.2%引き上げれば、保証料を支払わなくても借りることができます。
自己資金がない方にはオススメのやり方です。下手に保証料も借りるのであれば、保証料を金利に上乗せして、諸経費を少なくした方が銀行担当者からも印象がいいです。
ただ、保証料を金利を0.2%引き上げて住宅ローンを支払う場合は、最初に保証料を一括払いした場合を比べ、総支払額が高くなるデメリットがあります。(保証料分を借入金額から引かない場合)
住宅ローン事務手数料・印紙代
ローン事務手数料は大体3万円税別が相場見たいです。
印紙代とは、買主のあなたと銀行がローン契約(金銭消費貸借契約)の際に貼付する印紙になります。
変動金利だと20,200円が相場ですが、固定金利だと更に1万円かかると聞いたことがあります。
6万見ておけば大丈夫!
不動産会社が代理で審査する住宅ローン手数料もある。
多くの不動産会社は、購入者に代わって住宅ローンの審査手続きを行ってくれるサービスがあります。(サービスというかもはや業務の一環)
不動産会社経由で審査をする事で、銀行から提示される金利が安くなったりもするので、メリットがあるものの、住宅ローン事務手数料として5万~15万円(税別)を請求されます。
仲介手数料とは違う区分になりますので、覚えておいてください。
尚自分でローン審査を行う場合は不要です。
ネット銀行で借り入れするのであれば、住宅ローンは自分でやりましょう。
火災保険・地震保険
火災保険は2014年9月から最大10年間の火災保険を組むことができます。*前までは35年間
これに関してはピンからキリまであって、30坪ぐらいの建物だけの火事のみの保証の火災保険であれば、10年間で20万円ぐらいになります。
そこに建物評価額を高くしたり、家財や特約などをつけてしまうと倍の40万円まで簡単に上がってしまいます。
地震保険については、建物の評価額の半分までしか入ることができないという国の法律の定めがありますので、目安として年2万円ぐらいで加入が可能です。
地震保険・火災保険の金額は25万円あれば最低限度の保険は入れます。
諸経費にかかる平均的相場を合計した金額は仲介手数料込みで250万~350万円、売主直売で150万~200万円
上記の諸経費一覧の平均相場をすべて足すとこうなります。
1万(印紙代)+50万(登記費用)+10万(固定資産税清算金)+103万(仲介手数料)+61万(銀行保証料)+6万(銀行のローン事務手数料)10万(不動産屋の住宅ローン事務手数料)+30万(火災保険・地震保険)=271万円
3,000万円の売買価格の約8%弱はかかりますね。仲介手数料を支払わなければ約5%で済みます。
自己資金がそこまで用意できない方は、住宅ローンの保証料を払わず金利を0.2%上げ、更に火災保険を1年分にして、仲介手数料不要の売主から購入すれば、諸経費は大体60万円~80万円台に抑えることができます。
最低でも自己資金でこれくらいの金額は欲しいところです。
注文住宅は建売よりも、もっと諸経費がかかる。
水道負担金
水道負担金とは、道路から新規に購入した土地に対して給水管の取り出し管とメーターを設置するときの権利金になります。一般戸建であれば20mmのメーターが必要になるので、大体20万円はかかります。
建売であれば建売業者が販売か買うに含んでいるので、諸経費として支払う必要はありませんが、注文住宅の場合は必要に応じで支払わなければなりません。
不動産取得税
不動産取得税とは建売住宅であれば、基本的には税金を支払わなくてもOKになります。理由は優遇措置が建売住宅の規模であれば最大限に受けることができるからです。
注文住宅の場合は、建物のグレードが良すぎる事や、建坪面積が大きければ、不動産取得税の優遇措置では賄えず、税金を納める必要があります。
その他地盤改良費・設計費なども必要になりますが、物件によって金額が大きく変わってくる項目の為、ここでは割愛いたします。
忘れてはいけない!引っ越しにだってお金はかかるのです。諸経費で自己資金を使い切ることはないように
上記の諸費用は物件引き渡し時までに必要なお金になります。
では引っ越しをした際に費用がかかる部分はどんなところでしょうか?過去の経験も踏まえて語ります。
ちなみに住宅営業マンの資金計画の中にはこの部分は計算しておりません。
理由として買主のあなたが、どんな家具などを購入するかがわからないからです。
【新築一戸建てに網戸が無い!?引っ越し後に掛かる6つの費用目安とは】で紹介してますが、引っ越し代等を含めて100万円以上掛かる場合もあります。
テレビアンテナ・ケーブル代
テレビを見るときのアンテナ設置やブースター(増幅器)の設置・ケーブルテレビは建売住宅には設置されずに引き渡しをするケースがほとんどです。
理由はお客様はアンテナでテレビを見るか、ケーブルテレビでインターネットも接続したいのかがわからないからです。
建物内の配線はしてあるので、あとは外から建物内に引き込む費用を買主のあなたが負担することになります。
費用としては、アンテナ設置だと家電量販店で10万円~15万円ぐらいですが、ケーブルテレビにすると、電柱にケーブルを載せる工事で約1.5万円かかり、毎月大体5千円~8千円のランニングコストがかかります。
引っ越し代
引っ越し費用ですが、買主の荷物量にもよりますが、大体5万円~10万円以内に収まると思います。
引っ越し見積もり一括査定で他社と比較して、一番安いところを選ぶと良いかと思います。
最近では仲介会社が独自のサービスを展開する上で、引っ越し費用を負担するサービスも増えてきております。
カーテンレール・網戸代
あなたが購入した物件の窓を見てみると、網戸やカーテンレールがついていない物件が殆どだと思います。
パワービルダーといわれる会社の物件はついていないです。
オプション工事で10万円~20万円払えば、売主のほうで取り付けてくれます。
外構の土間コンクリート代(1部の物件のみ)
この項目は1部の物件で、車を2台以上持っている方のみになりますが、パワービルダーの物件のチラシを見ていると、車庫1台分の土間コンクリートは打って引き渡しをしますが、2台目の駐車スペースは土間コンクリートを打たず、砂利のままで引き渡しをするケースがあります。
土間コンクリートってお金がかかるのです。
大体土間コンクリートを打つのに坪4万円ぐらいしますので、車庫面積から考えると3坪は欲しいところです。
大体12万円ぐらいは別途費用が発生します。
そのほかにも新しく使う家具やカーテンなどを購入すると、ざっと50万から100万円はかかるでしょうね。
引っ越し時にかかるお金は
アンテナ10万円+網戸10万円+引っ越し代6万円+家具代50万円+テレビ=100万円ぐらいでしょうか?
さらに土間コンクリートを打つとなると、物件購入の諸費用とは別途でかかるのでしょう。
まとめ
・物件以外にかかる諸費用はできるだけローンを組まずに、自己資金で支払うほうがローン審査の基準が緩くなり、支払い金利も安い金利で借りることができる。
・物件以外にかかる諸費用としては、仲介手数料含める場合は販売価格の8%、売主直の場合は販売価格の5%はかかる。
・どうしても諸経費を抑えたい人は、保証料を払わず金利を+0.2%増やし、火災保険も1年分の支払い、仲介手数料不要の物件を購入すれば、60万円~80万円ぐらいで済む。
・物件購入後は引っ越し代や家具を新調すると、物件の諸費用とは別に100万円は必要!
建売住宅は注文住宅に比べて諸経費は安く済みますが、それでも200万円から300万円は物件価格とは別途に費用が掛かってしまいます。
意外と諸経費は掛かるので、余裕を持った資金計画にしましょう。
住宅ローンを1円も安く借りるなら複数の銀行で一括審査がオススメ
住宅ローンを1円でも安く借り入れするのであれば、銀行によって審査内容・優遇金利が変わるため、複数の銀行との比較が必要になります。
審査を別々の時期に行ってしまうと、審査月によって金利などが変わってしまう為、銀行を正確に比較することができません。
そこで同時期に最大6銀行の審査結果がわかる住宅ローン一括審査申込を利用することで、条件や金利を比較して1円でも安い銀行を性格に見つけることができます。
住宅ローン審査で見る一般的な審査内容は下記の項目の3つです。
☑借入金額と年収の対する返済比率・年収倍率(借り入れができるかの審査)
☑申込人の勤め先・勤続年数・ほかの借り入れの有無(優遇金利の審査)
☑物件の担保評価
借入額に対して審査金利で試算した月々のローンの支払い額が、あなたの年収に対しての割合で貸し出しするかの有無を決めております。
もちろん銀行によって審査金利を緩くしている銀行もあるので、A銀行でNGだったのがB銀行で承認というのはよくある話です。
更に勤め先や勤続年数・担保評価によって銀行の評価方法は変わります。
それによってはあなたが借りられる優遇金利・保証料も各銀行によって変わります。
ある銀行では保証料が金利0.2%だったのに対して、保証料無しの銀行・保証料が0.4%と倍取られる結果もあるので、
本当に良い銀行を見つけるためには、金利だけでは判断するのではなく、総合的に判断する必要があります。
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