ここ最近、増税・人件費高騰から建物建築費が高騰しております。
東京カンテイの記事によると、6ヶ月連続で戸建て住宅の販売価格が向上していると言われております。
6月の首都圏新築小規模一戸建て住宅の平均価格は、前月比で+2.1%の4,575万円と6ヵ月連続の上昇となった。
都県別に見ると東京都は+1.1%の5,377万円と5ヵ月連続の上昇。神奈川県は±0.0%の4,082万円と横ばい。
出典:東京カンテイ
そのため、新築戸建ての場合は、販売価格が高騰する+建物の小規模化(2坪ほど減っている)をしていたり、マンションの場合は単純に販売価格がすごい勢いで高騰しているため、新築物件に手を出さない人が増えて来ております。
反対に中古住宅の需要が増えてきており、中古住宅の販売価格も若干上昇気味ですね。
中古住宅を購入する人が増えてきておりますが、中古住宅の固定資産税がいくらになるか概算でも計算しておりますか?
新築物件と中古物件ってどっちが固定資産税安いか気になりますよね?
今回は中古住宅の固定資産税がいくらになるかの目安及び新築と中古物件の固定資産税の比較をしてきます。
目次
中古住宅の固定資産税はいくらかかる?計算方法するのに重要な経年減額補正率
中古住宅の固定資産税を計算する際は、土地と建物の2つの固定資産税を計算する必要があります。
土地の評価額については、中古戸建ての場合は建物が200㎡以内の建物であれば、減税措置により土地の固定資産税が1/6になります。
マンションの場合は200㎡までの部分は1/6、それ以降は1/3です。(マンションの固定資産税は殆ど建物のみ)
ここまでは、新築物件の計算方法と同じです。=土地に着いては新築=中古と思って貰ってもかまいません。
1,000万円の固定資産税評価額の土地の固定資産税は
1,000万✕1.4%(税率)✕1/6(減税措置)=23,333円
問題は建物の計算です。
中古住宅の建物の固定資産税を計算する上で、築年数による経年減額補正率と新築時の減税措置が大きく関係します。築年数が大切。
新築時の減税措置については、耐火建築物によって年数が変わるのですが、22条の場合は3年・準耐火構造は5年、長期優良住宅は7年間の建物の固定資産税が1/2になります。
つまり中古住宅を購入する初年度の固定資産税は新築時の減税措置が適用されているかどうかで、固定資産税の金額が安くなります。
次は、経年減額補正率です。
経年減額補正率とは、建物の築年数によって決められた倍率を固定資産税評価額に乗する事で、固定資産税評価額が低くなり、結果建物の固定資産税が下がります。
一般住宅の固定資産税の下がり具合は下記のグラフのようになります。
このグラフを見ると、築1年後には100%→80%まで下がります。購入した瞬間に評価額が2割も下がるんですね。
この経年減点補正率を利用することで、建物の評価額さえ分かれば正確な建物の固定資産税評価額を算出することができます。
新築時の固定資産税評価額1,000万円の建物を築10年後の固定資産税を計算。
1,000万円✕0.54(10年後の経年減点補正率)✕1.4%=75,600円
新築時の減税措置が使えない故に、建物の固定資産税が高い。
ちなみにマンションは中古住宅の経年減点補正率と異なります。(マンションの方が補正率が高い=税金が高い)
固定資産税はマックス下がっても経年原点補正率は0.2までしか下がりません。つまり建物の評価額の2割は必ず課税されます。下記の記事で詳しく解説してます。
一般的な中古住宅は年間10万~25万円程度だとみて良いでしょう。
新築戸建て・マンションVS築10年の中古戸建て・マンションの固定資産性はどっちが安い
実際に新築物件と、中古物件の戸建てとマンションの両方で計算してみます。
ここでの条件は、比較しやすいように全く同じ固定資産税評価額を利用すると言うことにします。
まずは戸建てから
土地の固定資産税評価額は1,000万円・建物100㎡の固定資産税評価額1,000万円の新築と築10年を比較した場合
新築戸建て
土地:1,000万円✕1.4%✕1/6=23,333円
建物:1,000万円✕1.4%✕1/2(新築の特例)=70,000円 合計93,333円
中古戸建て
土地:1,000万円✕1.4%✕1/6=23,333円
建物:1,000万円✕0.54(10年後の経年減点補正率)✕1.4%=75,600円 合計98,933円
結果は5,600円中古物件の方が固定資産税が高いと言う結果となりました。流行新築時の減税措置の効果が絶大だったようです。
築12年で同じ。築13年で新築よりも固定資産税が安くなります。
次はマンションで見てみましょう。マンションの場合は土地の計算が複雑及び立地・建物面積が同じなら税額が同じです。
マンションは建物だけで比較してみます。
RC造の建物70㎡の固定資産税評価額2,000万円の新築と築10年を比較した場合
新築マンション
建物:2,000万円✕1.4%✕1/2(新築の特例)=140,000円
中古マンション
建物:2,000万円✕0.8769(10年後の経年減点補正率)✕1.4%=245,532円 合計245,532円
マンションに限っては10万円以上も中古住宅の方が高いんですね・・・
ちなみに新築マンションより安くなる築年数は築41年です。(2,000万円✕0.4954✕1.4%=138,712円)
結論!
戸建ては築13年未満だったら新築戸建ての方が固定資産税が安く、マンションは築41年までであれば新築マンションの方が安い
中古住宅の固定資産税が一番高い購入パターンは建物の減税措置がなくなった築年数の物件を購入したとき
新築の建物減税措置では、非耐火建築物(22条)は3年、準火建築物or耐火建築物(準防火地域の戸建て・マンション)は5年間の減税措置が使えます。
つまり中古戸建ては減税措置が無くなった翌年の築4年、中古マンションなどは築6年の物件が一番高いと言うことになります。
先ほどと同様の条件で計算すると、戸建ての場合は築3年は49,000円に対して、減税措置が使えない築4年だと、95,200円まで跳ね上がってしまいます。約倍ですね。
マンションも同様に、築5年目は131,390円に対して、築6年目は259,173円まで跳ね上がります。
中古住宅はリフォーム・省エネ化を行うと固定資産税が軽減するのは本当?
中古戸建て・中古マンションともに新築に比べて固定資産税が高い事が分かりましたが、中古住宅購入時にある一定のリフォームを行うと固定資産税が1/3から最大1/2までの減税措置が使用できます。
❷固定資産税の減額措置
固定資産税は、保有する土地や建物などの固定資産について、1月1日時点の評価額に応じて課税される地方税です。
固定資産税の減額措置とは、要件を満たすリフォームを行った場合に、リフォームに要した費用の額によらず一定の割合で家屋の固定資産税が軽減される制度です。
固定資産税の減額措置の適用を受ける場合は、工事完了後3ヶ月以内に市区町村へ要件を満たすリフォームを行ったことを申告することが必要となります。
耐震・バリアフリー・省エネ化を行う事で、購入時の年度だけ固定資産税が最大で1/2まで減税されます。
築6年の中古マンションをバリアフリー化・省エネ化を行う事で約26万円の固定資産税が最大13万円まで減りますので、中古住宅でリフォームを考えている人は、必ずリフォーム終了後に申告を忘れずに行いましょう。
20階以上のタワーマンションを購入するなら2018年以前に完成した高層階がオススメ
2018年からタワマン節税に対抗して、政府の方が2018年新築のタワーから、低層階の固定資産税を安くして、高層階に住んでいる人に固定資産税を多めに課税する法案が始まりました。
現状では低層階と高層階での固定資産税の差は10%程度ですが、2018年以前のタワーは増税対象ではないので、タワーマンションを購入する人は2018年以前築の物件を購入するのをお勧めします。
下記記事にて増税率を解説してます。
まとめ
☑中古住宅の固定資産税は新築物件よりも高い!目安は10万~25万円。建物の評価が安くなっても税金が半分になる減税措置が使えないのが理由。
☑固定資産税が一番高い中古住宅の購入パターンは、減税措置が終わった翌年。戸建ては築4年・マンションは築6年の物件が一番固定資産税が高い。
☑中古物件はリフォームで耐震性・バリアフリー・省エネ化を行う事で、その年の建物の固定資産税が最大1/2まで減税される。リフォームをするなら忘れずに市町村に申請しよう。
下記の記事で固定資産税の計算方法と減税措置をめちゃくちゃ詳しく解説してます。是非ご覧ください。
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中古住宅は新築時の建物の減税措置がない場合、築年数の減価償却、中古特有の減税措置があったりします。
この記事で中古住宅の固定資産税の目安が計算できる用になって貰えれば非常に嬉しいです。