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どっちが契約で優先?不動産売買契約書と重要事項説明書の違い5選

住宅ローンの事前審査が終わり、物件の購入申込書を提出し、物件の重要事項説明を確認しました私たちが、次に行うものは・・・そう契約です。

契約するときは、緊張しますよね。

私も投資物件の契約をするときは、なぜか震えた経験があります。

私は、不動産営業マンなのにです。

ちなみに、不動産売買契約書と重要事項説明書の違いってご存知ですか?

一般的には1日で両方の説明を行うため、区別ができていない方もいらっしゃるはずです。

今回は契約する前に、売買契約書と重要事項説明書の違いをご紹介させていただきます。

 

重要事項説明と契約書の内容が違ってたらどっちが契約に優先されるの?

 

もしトラブルが生じた際に、重要事項説明と売買契約書の内容が、違っていたなんてことがあった場合は、どちらが優先されるのでしょうか?

トラブルの内容次第にはよりますが、基本的には契約書が優先されると考えられます。

仮に売買代金の記載が重要事項説明と契約書で違ったとします。

重要事項説明に記載されていない内容が、契約書に記載されていれば契約書が優先されてしまいます。(特約などに多い。)

悔しいと思いますが、契約した内容で契約における責任を果たすわけですから、重要事項説明と相違があったとしても認められないのです。

物件の状況についても同じで、たとえ重要事項説明と記載されている内容と契約書が異なったとしても、契約する条件として特約に記載されている場合があるので、契約書が優先になるケースが多いです。

ただし物件の状況について記載する契約書はあまりなく、重要事項説明書に記載されていない懸念事項があれば、恐らく契約書にも記載されておりません。

この場合は最寄りの宅建協会に相談してみましょう。

 

不動産売買契約書と重要事項説明書の違いは、契約のルールと物件の説明

 

重要事項説明書というのは、契約をする前に、宅建士の資格を持つ物が、物件に関するあらゆる説明。「都市計画法、建物の構造、土地の説明、周辺環境」など、主に物件に関することを説明します。

中には契約違反をした場合の事や、売買代金以外に必要な費用、手付金の保全措置など、多少の物件の内容と異なる項目が有りますが、基本的には物件の説明をするのが重要事項説明になります。

重要事項説明の内容を把握したうえで、問題が無ければ契約書の読み合わせに移行します。

対して契約書は、契約する物件の説明はほとんどせずに、契約するときの主なルール「売買代金、賃料、公租公課の負担金、危険負担、引き渡し日」などを契約書では説明します。

意外かもしれませんが、重要事項説明には売買代金を記載しなくてもOKです。

重要事項説明書はあくまでも物件の事を説明するのが義務です。逆に言えば、契約書では、都市計画法や周辺環境などの説明の記載義務はなく、物件をいつ引渡し、残代金を払うのかを決めるのです。

 

重要事項説明とは違う!契約書にしか載っていない5つの項目

以下9項目が売買契約書で説明される主な項目です。

1:契約当事者の氏名・法人名

 

契約書には契約当事者の名前を記載しなければなりません。売主・買主・仲介のそれぞれの立場が把握できるようにしなければならないのです。

それぞれの立場に応じて、契約書の内容の履行に着手する必要が有ります。

 

2:不動産の表示(売買目的物)

 

売買契約書の目的物を記載しておく必要があります。土地や建物の面積は勿論・建物の構造・築年数なども記載します。

 

3:代金又は交換差金の額並びにその支払の時期及び方法(契約書のみ)

 

2番の売買目的物をいくらで買うか?また何と交換するかを記載し、いつまでにお金を支払う(交換する)ルールを定めます。

これを定めなければ、いつまでにいくら支払うルールが確定されず、契約そのものに意味がなくなってしまいます。

実は重要事項説明には売買価格を記入する義務がないのもポイント

 

4:宅地又は建物の引渡しの時期(契約書のみ)

 

3番のお金が支払われた場合、2番の売買目的物を買主に引き渡す日を決める必要があります。

基本的には売買代金と同日に行う「同時履行」が一般的です。

 

5:移転登記の申請の時期(抵当権・用益権等抹消)(契約書のみ)

 

2番の売買目的物が、残代金と支払い時に引渡しを受けた場合でも、登記をしなければ、第3者に対抗することができません。

そこで売買目的物に不動産登記をして、買主の不動産という証明をするのです。

その際に売主が所有していた時の担保権等がついていた場合は、抹消しなければなりません。

 

6:代金又は交換差金についての金銭の貸借のあっせんに関する定めがある場合においては、当該あっせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置

 

住宅ローンを借りて売買契約をするのが一般的なので、もしもローンが借り入れができなかった場合、ローン特約で解約する旨を記載しなければなりません。

ただしローン特約が使用できない条件もありますので注意が必要です。

 

7:天災その他不可抗力による損害の負担に関する定めがあるときは、その内容(契約書のみ)

 

天災によって、引渡し前に物件が消滅及び毀損(傷など)が生じてしまった場合の話です。

民法上では買主が負担することになっておりますが、それでは可哀想なので、不動産取引の慣行上、売主が負担するのが一般的です。

ただしこれは業者が売主の場合ですから、個人が売主である場合はしっかり確認しましょう。

 

8:当該宅地若しくは建物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置についての定めがあるときは、その内容

 

新築住宅の場合は、瑕疵担保責任保険か供託所で保険金を預けている旨を説明する項目です。中古住宅には該当しません。

9:当該宅地又は建物に係る租税その他の公課の負担に関する定めがあるときは、その内容(契約書にのみ)

 

公共料金や、固定資産税などの公租公課を、引渡しを受ける前日は売主負担とし、引き渡し日以降は買主が負担するのが一般的です。

固定資産税は1年分か3カ月分を一括払いにより、すでに役所に支払っているケースもありますので、状況に応じて清算金を売主に支払います。

まとめ

契約書と重要事項説明の違いは、重要事項説明では物件の状況説明(都市計画法・面積・地区計画・周辺環境)を契約前に説明するが、契約書は重要事項説明の説明後に契約のルールを説明する。

・契約書と重要事項説明との内容が異なっていた場合は、基本的には契約書を優先する。ただし納得ができない場合は宅建協会で相談してみる必要があり!

契約書の項目が全部で9項目ほどあり、全部を理解するのは難しいと思いますが、解らないことがあればすぐに質問して、納得がした状態で契約してください。

この記事が役に立ったと感じた方、コメントやシェア等を頂ければ嬉しいです。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。


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