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その地盤改良は本当に必要?地盤改良工事のデメリットと必要性について

最近地震といえば熊本地震が記憶に新しいですが、これから住宅を建てる方や購入する方で必ず確認すべき項目が地盤改良工事をしているか?という事を確認すると思います。

恐らく全体の80%以上の物件が地盤改良工事をしているかと思いますが、中には地盤改良工事をしていない物件があります。

もし購入しようと検討している物件が、地盤改良をしていなかった場合は・・・

「この物件大丈夫かな」って正直に思うと思います。

私も不動産屋で造成工事に携わる前はそう思っておりました。

ただ地盤改良というのは正式に言えば、土地全体の地盤を強化しているわけではなく、建物を建てる部分の土地のみを強化しているに過ぎないのです。

確かに地盤改良を行わなければいけない土地は沢山存在します。

しかし、実際には地盤改良をしている物件の7割の物件は、不要な地盤改良工事をしているという記事もあります。

では地盤改良を行う事でどんなデメリットがあるのかをお伝えしたいと思います。

住宅営業マン秋
地盤改良の間違った常識は不動産会社の中でも浸透しております。地盤改良の目的を知らないと地盤調査会社の思うつぼですよ・・・

地盤改良は本当に必要?1つの注意と2つのデメリット

注意点1:地盤調査会社は相見積もりが原則!下請けからキックバックをもらっている関係で調査内容が異なることもある。

 

デメリットに最初にあげるとしたら、費用になります。

地盤改良は確かに必要経費にはなりますが、地盤改良費は木造住宅の場合は大体最低でも50万円~80万円ほど掛かります。

もし地盤の良い高台・海から離れた土地に関わらず、地盤改良工事が必要だとした場合は、地盤改良会社への仕事を与えて調査会社へのキックバックを疑ったほうがよいかもしれません。

私が経験した業務のなかで、ある一つの戸建て分譲地で2社に地盤調査を行わせたところ、一社は改良判定が出ましたが、もう一社のほうは直接基礎という地盤改良工事が不要の回答を頂きました。(昔から地盤が良いって言われている場所で明らかにおかしかったんですよ!!)

ここで言いたいことは、地盤調査会社によって回答が異なる事です。

地盤調査によっては改良が不要な物件にも関わらず、地盤改良業者に仕事を与えてバックをもらうためにわざと改良有と判定しているところもあります。

調査費用は5万~7万ほどかかりますが、余裕があれば2社の調査をしてもらうほうが賢明です。

地盤調査会社でオススメしているのが、「地盤ネット」って会社です。

地盤ネットは不要な改良工事を減らす事を企業理念としているので、本当に地盤改良が必要な土地以外に改良判定は出さないでしょう。

あと有名どころの地盤調査会社よりも5万~10万円程度改良費も安いのでオススメ。

ここで地盤調査会社の保障内容が気になると思いますが、、地盤改良をしようがしないが同じ保障です。

それであれば、わざわざ地盤改良工事をお金を払ってやる必要はないでしょう。

 

地盤改良は土地を売却するときに解体工事費用が掛かる

出典:http://www.yokohama-house.co.jp/blog/?m=201310

 

もう一つ地盤改良を行うデメリットとしては、物件を売却するときです。

中古住宅で購入していただければ問題は少なそうですが、土地として販売した場合はどうでしょうか?

購入した方が家を建てようと基礎工事に入る穴掘りの際に、地盤改良で固めた柱状のセメントが出てきたら大変です。

瑕疵担保責任を付けていた場合は費用負担をする必要があります。

また杭を引っこ抜くのに時間とお金がかかるため、注文住宅を建てる方で、地盤改良が不要と判定が出ている場合は、地盤改良をやらないほうが無難ですよ~~

 

建替え時に地盤改良の杭の位置により希望の間取りが入らない

 

建物が古くなり、新しく建て替えをする場合、希望のプランを設計士に設計をしてもらいますが、その際に必ず聞かれるのが、土地の中に入っている埋設物になります。

なぜならプランによって基礎の形が決まります。そのプランの建物が大きい場合は、本当に地盤改良が必要だったとします。

ただ新しい杭を入れる位置に古い地盤改良の杭があった場合・・・

古い杭を抜が入っているためにその間取りを変更する必要だって出てきます。

引っこ抜くお金があるのであれば別ですが。

地盤改良工事をしていない物件がヤバイと思っている方は多いと思いますが、以上3点の理由により、地盤改良をしなくて良い土地であればしていないほうがいいに決まっております。

それよりも肝心なのは建物の構造です。

建築基準法通りに建てられているかはもちろんの事、同じ木造でも在来工法かツーバイフォーなのかによっても耐震が大きく異なります。

また耐震等級1~3がありますが、どの建物に該当するかなど地盤よりも確認したい内容が多いです。

地盤も大切ですが、見落としがちな建物の構造もぜひ確認しましょ。

ではどんな物件が地盤改良をしていないケースが多いかをご紹介させていただきます。

 

地盤改良不要!地盤調査会社から保証がもらえる物件の特徴!

地盤改良をしていない物件がしていない物件がゼンタイの約2割ほどありますが、一体どんな物件が該当するのでしょうか?

山などの高台の物件は地盤が最強。ただしすぐに高低差があるような土地は逆に要注意。

 

これは常識的かもしれませんが、元々山だった場所などの高台は地盤がしっかりしている傾向があります。

山などを切り崩した土地は固い地盤の為、そこに建築する物件は地盤改良をしない傾向にあります。

古くからある学校は山の上に立っていることが多いですが、避難所として使用できるように地盤を強いところに建築している傾向があります。

私の通っていた高校も山の上にあり、その付近で物件を販売しましたが、全く問題のないローム層の地盤が強固な土地でしたね。

山を切り崩した宅地は、地盤がつよいので、駅などの利便性に拘っていない人にはおすすめな土地です。

注意

購入した土地の隣地に2m以上の高低差がある場合、崖条例として建築の許可が下りなかったり、擁壁を組みなおして500万円~800万円以上の造成費がかかるような土地も高台近辺には多いです。

下記の記事を読んで購入してはいけない土地をチェックしておきましょう。

安い土地には理由あり!建売業者の私が伝えるガチで買ってはいけない5つの土地とは

 

地盤は地震の為に行うのではない!!家の重みで沈下しないようにするので、3階建てより木造2階建てなどの軽い住宅の場合は地盤改良を行わないのが通例。

 

地盤改良というのはそもそも地盤の良しあしだけで決まるものではありません!

地盤改良で最も大事なのは地震に耐えられる家ではなく、家を建てる土地が家の重みで不動沈下しない為に地盤改良をしているのです。

不動沈下によって家が傾くと、住んでいる人の体調不良の原因になるほかに、外壁に7mm以上の亀裂(クラック)が大量発生してしまいます。

また地盤が良い土地でも2階建ての木造住宅と、3階建ての木造住宅があった場合は、3階建ての住宅が地盤改良が必要で、2階建ての住宅は改良不要という回答が出てくることが多いです。

理由として、土地が家の重さにかかる重力が2階建てと3階建てでは約1.5倍違います。

数値でいうと、1m3に2階建てだと20㌧掛かるのに対して3階建てだと30㌧の重力がかかります。

建物の重さによって改良工事の有無も地盤の良しあしにプラスして関係してくるので、地盤改良を行っていないからといって検討外にするのは勿体ない事だと思います。

もし建売住宅を検討している場合でしたら、地盤調査報告書がありますのでこちらを見せてもらいながら担当の方に聞いてみてはいかがでしょうか?

 

まとめ

 

地盤改良のデメリット・必要性 まとめ

☑地盤調査会社は地盤改良業者からキックバックをもらっているので、本来改良が不要でも改良ありと判定する調査会社があるので要注意。

☑地盤改良を行うデメリットは、改良費がかかるのはもちろんの事、売却する際の杭撤去費用及び、建て替えする際に再度地盤改良を行う際、もともとある杭にぶつかってしまう事から希望の間取りが入らない場合がある。

☑地盤改良を行わなくてもよい土地の特徴は、高台の土地・平屋、2階建ての建物が軽いとされている物件、3階建ての場合は地盤が強い土地でも地盤改良が必要な場合もある!地盤の一番の意味は不動沈下を防ぐため!

今回の記事で地盤改良工事をすることを否定しているわけではありません。

ただ地盤改良工事をしていない物件はダメと一概に決めつけないで欲しいと思っております。

これから注文住宅を建築するっていう人で、地盤調査会社によって調査結果は大きく変わるって事を知っていただければ幸いでございます。

そして無駄な工事がなくなり、その余った費用で家族サービスや別の追加工事ができればといいな~~って思った次第です。

住宅営業マン秋
地盤改良工事が本来不要な土地なのに、地盤改良をしている土地が全体の7割以上あるっていう事実を知ってほしかったっていうのが今回の記事の趣旨になります。

地盤改良と同時に気になる液状化の起こるメカニズムについてもこちらの記事でわかりやすく書いてます。液状化現象もどこでも起こると思っている人が多いですが、そんなことはありません。こちらの記事を参考にしてチェックしてみてください。

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ディズニーランドの液状化から学ぶメカニズムの3つの条件と対策法を解説。

 

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