過去に【電柱移設は簡単!邪魔な電柱を100本は移設した私が教える4つのルールとは?】という記事を書かせていただきましたが、1日100PV以上も見てもらい人気記事の1つです。
正直電柱移設にそこまでニーズがあるとは思いもしませんでした。
上記には電柱移設のみの方法しか記載しておりませんでしたので、今回は電柱を支えている支線の撤去についてご紹介していきます。
目次
支線撤去の費用相場はいくら?
支線の費用相場は大体10万円~15万円前後です。
電柱移設の場合は15万円~20万円なので、支線撤去の方が安くなります。
私の感覚として東京電力よりもNTTの方が3万~5万程度高いような気がします。
敷地内移設も無料でやってくれないそうですし・・・
これだけ見ると支線撤去は安いなって感じがしたと思いますが甘い!しかしこれはあくまでも支線撤去のみの費用です。
後述でもお伝えしますが、支線だけの撤去ができなかった場合、電柱を入れ替えたり、電柱を移設したりしなければいけない場合もあります。
最悪のケースだと電柱新設・交換費用も入れて30万円程度かかる場合があります。
支線撤去の一般的な3つの流れ
電柱番号を把握して東京電力orNTTに支線撤去の旨を連絡
出典:http://blog.livedoor.jp/nswa/archives/356586.html
電柱移設同様に支線撤去の際にも電柱番号が必要になります。現場で電柱番号を写メなどで取っておきましょう。
電柱番号を元に東京電力かNTTに連絡して、取り外してほしい支線がある電柱を伝える必要があります。
担当から折り返しがありますので、あなたと担当者の予定が合う日に現地立ち合いという形になります。
立会日にて担当者に支線撤去をしてほしい旨を伝える。
現地立ち合いにて、支線撤去が可能かを確認する必要があります。
電柱移設の場合は、設計に打ち合わせをして確認しますという回答なので、その日には移設可能かどうかを知ることはできませんが、支線撤去の場合は支線を設置するルールに基づいて撤去可能かの有無をその場で教えてくれます。
支線のみの撤去が可能だった場合は、電柱移設とは違い支線撤去には時間はほとんどかかりません。支線撤去期間としては1カ月程度で撤去することが可能です。
支線のみの撤去がNGの場合、電柱を新設するので支線撤去に合わせて立会する必要がある
支線撤去が立ち合い時に可能だったと分かった場合、支線撤去の専門業者のスケジュールが調整出来次第支線を撤去するのですが、支線撤去する電柱が細かった場合、支線撤去により電柱の強度が保てず電柱を太くしなければならない場合があります。
具体的な電柱の太さについては、電柱が直径25㎝~28㎝のを使用していた場合、東京電力の最大の太さである36㎝~40㎝の電柱にする必要があります。
このような場合はまず電柱を交換するにあたって、新規の太い電柱(支線撤去しても可能な電柱)を入れる工事からスタートすることになります。
太い電柱にケーブルテレビ・コンテナなどを設置した後に支線と支線をついていた電柱を引っこ抜く必要があります。
太い電柱を新設する位置についても話し合いをしなければなりません。電柱移設・新設については下記の記事をご覧ください。
支線撤去が電柱移設に比べて難しい2つの理由
電柱と支線の間は最低でも2mは必要。支線を移設しても電柱側にほとんど移設できないのが現状
支線を撤去しなくても移設させる方法がありますが、この場合、電柱と支線の間は必ず2m以上を保たなければいけないというルールがあります。
前に1mにしてくれと交渉したところ、支線をつけている意味がなくなると東京電力の担当者に言われたことがあります。もし車庫の前に支線があった場合、視線を電柱側に寄せられれば一見すぐに解決しそうな問題なのですが、2m以内に寄せることができないのです。
電柱移設は1mさえ離れてしまえば電柱移設・新設ができるので、電柱移設と比べて、支線移設は結構ハードルが高いといえます。
もし2mまで寄せられれば十分という方は、支線撤去するよりも安く済みますので、撤去するより移設でよいでしょう。
最大の難所!電柱が末端柱の場合支線は取れない。
支線が付いている電柱は細い電柱もあれば、すごく太い電柱に対しても支線が付いている場合があります。
電線ケーブルの端末となる電柱やカーブ区間の電柱には電柱が電線ケーブル張力で倒れないように、支線(力のかかる方向の反対側の地面にアンカーと呼ばれる金具を埋め、そこから斜めあるいはアームを介して垂直にワイヤで引っ張る)又は支柱(力のかかる方向に斜めに柱を入れて支える)が設置されている。
出典:Wikipedia電柱
電線ケーブルが一番多く集まる末端柱には必ず支線が付いております。
末端柱の支線撤去は基本出来ません。
現場立ち合いの時担当者が支線撤去に該当する電柱が末端柱かどうかをチェックしております。
そして末端柱だった場合はできませんという回答しかしないんですね。
でもそれだと物件が売れなくなってしまいますので、頑張って交渉したわけです。ホント難しかった!!東京電力に1カ月交渉してやっとです。
末端柱でも支線を外す最終奥義!電柱をもう一本建てる。
私が末端柱の電柱の支線を撤去した奥義がコレです。
「電柱をもう1本新規に追加」するです。土地の間口の両側の境界内側に1本ずつに電柱を建ててやりました。(笑)
これを行うことで末端柱ともう一本の電柱までの距離が土地の間口分しかありません。
(5m~10m程度)すると末端柱にかかる張力が減るらしく、電柱をもう1本建てるという方法で支線を取ってもらいました。
この支線が取れなかったら車庫の前に支線がある状態で一生売れなかったでしょう。
これにはポイントがあって、下っ端の担当者と話してもダメです。
私も1カ月間下っ端と話をしておりましたが、一向に改善する気はありませんでした。
東京電力からしても末端柱の支線撤去はめんどくさい案件なので、こちらから電話しないと取り次いでくれないような感じです。
ポイントは課長以上の人とと話をする事です。たまたま私は名刺を持っていたので、課長に代われとお伝えし、電柱を2本建てる話をしたら、すぐに設計に確認してくれてあっさりOKとなってしまいました。
一般の人の場合はものすごいクレームをつければ課長に代わってくれる可能性が高いです。
下っ端と話をしても判断ができない為、そのまま支線撤去の話が流されてしまいます。
電柱を1本建てると話をすれば、支線撤去がうまくいく可能性が高いです。
電柱を1本追加して新設する場合は、支線撤去費用以外にも電柱新設費用として15万~20万円が追加されます。よって支線撤去は電柱移設よりも高くなりがちです。
※電線の状況・電柱の配置(位置指定道路内)の場合は電柱を新たに新設すらできない場合もあります。
まとめ
☑支線撤去の費用は10万~15万程度と撤去だけであれば電柱移設よりも安い。ただし撤去するうえで新たな工事を行うと電柱移設よりも支線撤去の方が高くなるので要注意。
☑支線撤去が電柱移設よりも難しい理由は、「支線が電柱に寄せられるのは2mまで」「末端柱の場合は支線撤去ができない」というルールに縛られているから。
☑末端柱の場合でどうしても支線撤去ができない場合は、支線が付いている既存電柱の近くにもう1本新設する方法がある。これにより末端柱にかかる張力が減り、支線撤去が可能になる場合がある。
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