住宅を探し始めていると、購入したいと思える物件が建築中だったというケースもあります。
売主である不動産屋が、建築中の物件もしくは建築開始前の物件を契約した場合、不動産用語で青田売りといいます。
完成する前の物件を契約する青田売りは少ないというイメージがあるかもしれませんが、実は新築マンション購入の殆どがすべて青田売りになります。
マンションって工事前にモデルルームを建設し、モデルルームお客様と契約を結んでしまうのがほとんどだからです。
よって今回の記事はマンション購入向けではなく、新築戸建の建売住宅購入者に向けて記事を書いていきます。
建築中の物件を購入する青田買いのメリットとデメリットをご紹介していきます。
目次
青田買いの3つのメリット
他の人よりも先に契約することができる。物件を買い逃す心配がない。
建築中の物件を購入する1番の理由はこれしかないですよね。
自分が欲しいと思ったひとめぼれの物件は他の人が先に契約してしまう可能性があるので、早めに契約して抑えるためには青田買いしかありません。
自分がひとめぼれした物件というのは、たいてい他の人も前向きに検討しています。
それを象徴するようについ先日、建築中の物件に同時期に申し込みが入ったこともあります。こうなった時は先にローンが通った方を優先するなど、資金的な話になります。
欲しい物件を早く抑えたいときこそ青田買いをするべきです。
ちなみに東京の物件は、土地が無く建築前に購入するのが通常の為、完成後に売れ残っている物件のほうが、購入するのに躊躇するみたいですね。
建築前に契約すると、完成後に他のお客様の出入りが無いことから傷が少ない。
建築前に購入する青田買いは、契約後に他のお客様に物件を見せることはありません。
完成後の物件であれば購入する方を見つけるために、完成物件として色々なお客様を出入りさせなければなりません。
その時にどうしても家に傷がついてしまいます。
特に小さいお子様を連れている子供連れが主なターゲットになるので子供が走り回ったり、持っているおもちゃを落とせば一発で床に傷が付きます。
引渡し前の補修があるとは言え、あくまでも補修です。
取替ではありません。現況有姿での引渡しになりますので、もとから傷が少ないほうがいいに決まっております。
オプション工事などの自由が利くケースが多い。場合によっては自由設計もできる!?
更地や建築中の物件であれば、オプション工事を行うことができます。物件が完成した後だと建売住宅の場合は、基本的にオプション工事を請けることができません。
現況有姿の状態の引渡しになります。(引き渡し後の施行であれば可能)
しかし青田買いの場合は、まだ建物が完成しているわけではないので、商品の発注や、取り付け等のスケジュールに余裕があるため対応ができます。
ただいつまでも対応できるわけではなく、一般的には上棟(屋根が立ち上がるまで)までに設備製品の発注しているケースが多いので、青田買いをした後にすぐに打ち合わせをしなければ対応してもらえない場合があります。
また契約時に建物の建築確認申請を行う前であれば、会社によりますが自由設計も対応してもらえます。
注文住宅と自由設計は同じようで全く違う。自由設計のメリットとデメリットの話
青田買いの2つのデメリット
こんなはずじゃなかった・・・図面だけでは確認できない完成後の建物
青田買いを行う場合は、完成例と図面をみて判断して契約するしかありません。
青田買いは建売住宅のメリットである完成してからしっかり選べるをつぶす購入方法です。
青田買いした物件が完成し、建物の仕様等はイメージ通りだったとしても、図面だけでは確認できなかった点でこんなはずじゃなかったと後悔するケースも少なくありません。
具体的には・・
・電気コンセントの位置などが使いずらい。
・図面上の畳数は、実際に完成してから入ってみたら狭かった。
・窓の位置の関係で日当たりが思ったよりも取れず、暗い住宅だった。
・車庫の寸法は図面上で確認したが、実際に車庫入れしたら難しかった。(毎日のストレス)
など図面上と完成例では確認できない事が多いと、お客様は物件を購入して後悔したと思ってしまいます。
我々営業マンは、事前に完成現場で生活してもらうイメージを持ってもらった上で契約しないとクレームになりそうです。
ちなみに都内の住宅を土地の段階で売却したい理由としては、完成してしまえば家の狭さがばれて、敬遠されてしまいます。
狭い物件ほど青田売りをするのが効率が良いのです。
都内の物件で完成した物件が売れなくなるってのは、図面上で隠していた家の狭さがばれてしまっているからです。
青田売りの場合は値引きは難しいが、完成後であれば交渉が可能
建築前の物件はわれわれ建売業者が急いで売る必要が無い為、値引きを受ける必要が有りません。
なぜなら完成してすぐに高く買ってくれるお客様を見つければいいだけなので、比較的期間に余裕がある建築中にわざわざ安く売る必要も有りません。
しかし完成して、数カ月してくると話は別です。
建売業者も土地を購入するときにお金を銀行から借りており、銀行に返済する期限も迫っております。
早く売却して現金化したいというのも本音の部分です。
その本音と少しでも安く買いたいというお客様のマッチングが値引き交渉を成功させるコツでもあります。
まとめ
物件が完成する前に購入するメリット・デメリットをお話させていただきましたがいかがだったでしょうか?
住宅は一生に一度の買い物ですが、完成するまでのんびり待ち構えていると他の人に先を越されてしまうケースも大いにあります。
やっぱりひと目惚れ物件を購入するためには、人よりも早い決断は必要です。
建築前に購入する事はデメリットだけではないので、青田買いのメリット・デメリットを総合的に判断して契約に臨んでくださいね。
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最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
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