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小池百合子が掲げる無電柱化ができないと思う3つのデメリットを上げてみる。

豊洲問題で騒がせていた小池百合子さんが、最近では存在感が無くなりつつあります。

そんな小池さんが都政で初めて行うであろう政策が無電柱化法案です。

無電柱化とは、地上にある電柱及び電線を地下に埋めることによって、地上から電柱が無くすことです。

電柱が無くなれば電線だらけだった町の景観が美しくなり、更には地震などの災害で電柱倒壊などの被害を回避することにつながります。

私も電柱をなくしてほしいと思う人間の1人なので、基本的には賛成です。物件を販売するうえで電柱は邪魔でしかありません。

ぜひ小池さんには頑張ってほしいし、東京で成功すれば他の県も続いてくれると思います。しかし今の私には無電柱化が非現実的なものとしか見えません。

私が非現実的だと思う3つの理由をお話させていただきます。

 

無電柱化にすると電柱のメンテナンス費用が20倍!?そんなお金どっから出るの?

 

無電柱化にすると電柱のメンテナンス費用・設置費用が20倍になるってご存知でした?無電柱化を1キロ行うためには約4億から5億ほどかかるといわれています。

 

たった1キロで工事費5億円!?

 

なぜそんなに費用が掛かるかというと、電柱や電線を地中に埋める際に、現在あるガス管・水道管との位置も影響してきます。

もしガス管等があって電線が地中に埋められないときは新たに工事をし直さなければなりません。

しかも電柱や電線を地中に埋めることによって、メンテナンスしずらくなります。

当然ですがわざわざメンテナンスをする為にも地中を掘り返してメンテナンスするよりも地上にある電柱をメンテナンスをするほうが安いに決まっております。

もし小池さんがそれでも無電柱化に着手するのであれば、都民の税金を2倍から3倍以上に増税しない限り難しいでしょうね。

 

地震が多い日本なのに、電線を地中に埋める意味が解らない。

 

電線や電柱を地下に埋めると確かに景観がよくなったり、災害時の電柱倒壊を免れることはできるかもしれませんが、地震によって地中に埋めている電柱や電線に支障が出る事を忘れてはいけません。

電柱を地中に埋めた後に地震が起きたとします。当然電線に対してトラブルが発生した場合は地上に電柱があればどこの電線に不具合が出たのかがすぐにわかりますが、地中内だとトラブル起きた場所が目視できないことから復旧に時間がかかります。

災害時こそ早くライフラインを復旧させたいのに、無電柱化はライフラインの復旧を遅くしているのです。

地震が多い日本には無電柱かはそもそも向いていないのかもしれません。

現にフランスなどは100%無電柱化になっておりますが、地震の多い日本ではわずか7%しか無電柱化ができていないというデータが有ります。

 

私道多い都内で権利者全員から掘削承諾を取得することができるのか?

都内の物件は公道に接している不動産と私道に接している物件が6:4ぐらいの割合で私の営業している埼玉県と比べて圧倒的に私道物件が多いです。

私道内の電柱を無電柱化するためには道路を掘る必要があるので、私道権利者から掘削承諾を取得する必要があります。

掘削承諾を取得するのにもかなり時間がかかるのではないのでしょうか?

もし私道内の権利者誰か一人でも判子を押さないといえば私道を掘削することができません。

いくら公共事業で有ってもです。東京都としては、特例で私道内でも公道と同様に公共事業ができるようにならない限り、すべての地域で無電柱化は難しいでしょうね。

私道のトラブルについては下の記事を読むとわかりやすいです。

 

電柱を地中に埋めるよりも、都市ガスやプロパンガスで電気を作るほうが早くないか?

 

私は電柱や電線を地中に埋めるよりも、現在配備されている都市ガスを利用してエネファームなどで家庭で使用する電気を作ったほうがよいのではないのでしょうか?

現にほとんどの個所では都市ガスが設備されておりますし、設備されていない箇所についても東京ガスが無償でガス管埋設工事を行ってくれるケースがほとんどです。

仮にすべての地域でガス管が使用できるします。

エネファームを標準装備していればエネファームで電気を作れば良いので、使用しない電柱を引っこ抜いてしまえば、あっという間に無電柱化成功です。

上記のようにうまくいけば一番いいですが、現状エネファームは一般家庭1日分の電気量の最大6割ほどしか発電ができないことや、天然ガスを大量に使用することからのコストアップ、災害時にプロパンガスでもエネファーム等で発電ができるようにするなどの課題はあると思いますが、これらが改善できれば電柱を地中に埋めなくても済むのかなと個人的には思います。

まあ実際には電力自由化になったばっかりなので、東京ガス一択という結論は難しそうです。

 

まとめ

 

小池さんが無電柱化にずっと前から提言していたことは知っておりましたが、ここにきて本格的に無電柱化に着手するので、どのようになるかが楽しみです。

しかし地震災害が多い日本で電柱・電線を地中に埋めるというのは安易すぎます。

もし電柱をなくすという事であれば、ガスを電気に変える技術を利用して電柱そのものをなくすなどの他の案も考える必要があると思い記事にさせて頂きました。

豊洲問題でしか存在感が無かった小池知事ですが、この無電柱化を成功させることができるかが小池さんの政治生命を握っているのには間違えなさそうです。

どちらにしても電柱を地中に入れるのはまだ先の話なので、邪魔な電柱の移設方法を下記の記事で参考にしてもらえればと思います。

 

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2 件のコメント

  • 現在の技術で地中化した電線が切れる程の地震が発生した場合、ライフライン復旧とか言っている場合では無いほどの規模。つまり多くの人が死んでいるのでそれどころではないって事です。

    地中化に金がかかる理由は利権です。権利調整の為の費用が日本は海外よりも異常に高い事がネックなわけです。

    権利調整の費用が大幅に削減できて、低コストの地中化(イトーヨーギョー等の会社が開発している途中)ができれば、今の5億から1億から1.5億程度まで削減できるそうですよ。

    つまり地中化出来ない理由はわけの分からない調整費用と効率の悪さ、という事になります。

    地震は実際のところ、地中化が進まない理由とはあまり関係が無いのです。

  • はじめまして。
    無電柱化が進まない理由はいろいろあると思いますが一番はコストですよね。

    都内の整備の場合はだいたい夜の0時から施工をはじめて3時には仮復旧をはじめますから全然進みません。
    水道やガスや下水の管が既に埋まっていてあっちに避けてこっちに避けてもあります。
    もし、歩道を完全に閉鎖して昼間に工事したらだいぶお安くなると思います。

    けなん様が書かれているコンクリート製品ですが
    国土交通省が整備していた情報BOXの初期のタイプに似ています。
    いろいろ問題があってほとんどが後発のプラスチック管方式に変わりました。

    小池都知事はケーブルを直接埋めたら良いという考えもお持ちですが
    台湾はケーブルを直接埋めていたのを管路方式に戻しています。
    ケーブルの交換ができないのがダメだったようです。

    何か上手い方法があれば良いのですが・・・・・。

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