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タワーマンション高層階の固定資産税が増税決定。それでもタワマン節税が無くならない3つの理由

遂に平成29年度からタワーマンションの高層階の増税が確定したみたいですね。☜2018年1月1日現在タワーマンション高層階の税率が確定しました。

でも販売価格が低層階と上層階で1.5倍以上違うんだから、固定資産税だって、1.5倍ぐらい増税するんだろうと思っていたので、さっそく高層階の人の増税率を調べてみたところ・・・

たった10%かよ・・すくなw

上層階で増税した部分を低層階の方に還元して減税してあげる政策です。

この10%が施工されると、年間30万円支払っていた20階以上の高層階の方は33万円に対して、20階以下の方は27万円になるって仕組みです。☜実際に固定資産税が1,1倍になるのは50階以上に住む人だけです。

でもこの政策は個人的にあまり意味がないと思っております。

住宅営業マン秋
2018年にタワーマンション高層階の固定資産税増額が確定しましたが、予想以上に安かったので、タワマン節税が今後活躍しそうです。

 

2018年に決まったタワーマンションの固定資産税は増額税率はどれくらい?

出典:総務省

 

上記の画像は総務省のものですが、平成29年度の案として提出し、平成30年1月1日から施工されました。

このグラフみると固定資産税の補正率が1階が100の基準値に対して、40階になると補正率が1,1倍になります。

補正率が1.1倍だからといって固定資産税が1.1倍になるかというとそうではなく、この補正率は固定資産税を計算する際に使用する数字にしかすぎません。

タワーマンションの固定資産税の計算式については、下記にて引用します。

今回の税制改正によって、居住用超高層建築物の固定資産税の計算方法は、次の方法に見直されました。

各住戸の専有床面積×階層別専有床面積補正率
専有床面積(補正後)の合計 各住戸の固定資産税=1棟全体の固定資産税×各住戸の専有床面積×階層別専有床面積補正率÷専有床面積(補正後)の合計

階層別専有床面積補正率は、『1 階を100 とし、階が一を増すごとに10 を39 で除した数(約0.25)を加えた数字』としています。当該補正率は次の算式により概算することができます。
階層別専有床面積補正率(%)=(階層-1)×0.25641+100

出典:資産税FPNEWS

 

非常に難しい計算ですが、この計算方法に基づいて計算すると、固定資産税が20万円のタワーマンションの50階に住んでいる方は、11,821円高い211,821円を負担することになります。

ちなみに1階に住んでいる方の固定資産税は11,821円安くなります。

タワーマンションの50階に住んでいる方の増税後の税率はたったの数万円の増税で収まりそうです。

これではタワマン節税が終わることはなさそうです。

タワーマンションの高層階の増税がタワーマンションの増税に意味がない3つの理由

理由その1:たったの10%UPではお金持ちにとっては相続税より痛くない。まだまだタワマン節税が続く

タワーマンション増税

出典:日本経済新聞

 

今日の固定資産税増税を踏み切る前は低層階と高層階の固定資産税はほとんど同額っていうのがビックリです。

固定資産税が同じという事は、評価額も同じという事になります。

ただ現実では評価額が同じでも実際の販売価格は低層階と上層階では1.5倍以上違うため、上層階を購入する方は現金より評価額の低い高層階のタワーマンションを持つことで節税することが可能でした。

例えば仮に評価額を3000万円だとして、低層階(20階以下)の物件を3000万円、高層階(20階以上)の物件を4500万円だとします。

低層階の物件は評価額と±0ですが、高層階の物件は1,500万円も高いです。

4500万円のお金を贈与しても評価額が3,000万円から増税されて、1,500万円は非課税にするのがタワマン節税の正体です。

低層階の人は上層階よりも価値の低い不動産を持っているのに、固定資産税は高く購入した高層階と同じ税金であれば割高感は正直否めないと思います。

これが大きな問題となり、今回では高層階では10%増税後の評価額は3,300万円になり、節税ができるのは1,200万円になりました。

一方低層に住んでいる方は、10%減税の2700万円から物件価格3,000万円を引いても、300万円しか節税できないので、増税してもまだまだ低層階と高層階の格差は有りますね。

 

50%アップぐらいないと意味なくね!?

 

まだまだ当分タワマン節税は続きそうです。

 

理由その2:増税は18年度以降の新築物件しか適用されない。中古のタワーマンションを購入すれば、固定資産税増税の影響を受けずにタワマン節税ができる。

タワーマンション新築

 

これが一番の理由ですが、この増税は18年度の新築物件しか適用されません。

なぜなら、すでに高層階に住んでいる方は増税されると知らずに購入しているから増税しないそうです。

という事は

17年度の物件であれば、増税が適用されません。

 

うん。みんな中古マンションを買うよね!?

中古マンション

はっきり言ってこれは甘すぎます!

だってそんなことしたら中古のタワーマンションを購入してタワマン節税をすればいいんですから・・・

しかも中古という事は建物の評価額も下がっているので、節税にはますます相性がいいです。相続税対策にはもってこいの物件です。

政府もどうせやるなら全部のタワーマンションに増税をすべきなんですよ!!

今更10%UPしたところで、固定資産税・相続税が払えないような人が高層階のタワーマンションを買いませんよ・・・

では増税対象外の中古のタワーマンションは売りに出るのかというところがポイントになります。次の理由で解説します。

理由その3:2020年に中国人によるタワーマンション売却!【2020年問題】

中国人

上記で説明した中古のタワーマンションであれば増税されない事ですが、中古のタワーマンションの流通を促進する事が今後予想されております。

中国人は東京オリンピックが決まった2013年ごろに、タワーマンションを売却して利益を得る(キャピタルゲイン)目的で爆買いしております。

そして2020年に、中国人が持っているタワーマンションを一斉に売却してマンションの価値が下がる問題を2020年問題といいます。

よって今後2013年築のタワーマンションが一斉に流通するので、あえて固定資産税が高くなる18年の新築物件に手を出す必要もなく、立地の良い築浅のタワーマンションのほうが安く手に入り、タワマン節税にも効果的なのです。

余談ですが2020年問題で中国人が賢いと思われるポイントは2つあります。

・2020年が東京の人口が一番のピークを迎える為、一番高い時に売ることができる。

・日本の税制で5年以上保有していないと税金が高くなるため、2013年度に爆買いした点

1つ目の東京の人口がピークを迎えるのが2020年で東京オリンピックも2020年に開催されます。

2020年に売却すれば一番高く売れるという事もありますが、2020年以降の東京は市場は右肩下がりになることが予想されます。

中国人は損をしないために2020年に一斉に売却をするんですね。

当然売却先は日本人になります。理由は日本に永住するから高くても売れるという事で中国の不動産屋から聞いたことがあります。

2つ目の理由は日本の税制上の話ですが5年以内に不動産を売却して売却益が出た場合は、短期譲渡所得といって、税金が売却益の39%取られてしまいますが、5年間を超えると長期譲渡所得になり20%に抑えることができます。

わずか数年で約20%も税金を抑えられるので、5年間は所有するとお得なのです。

なので2020年の5年前以上の2013年の不動産を爆買いしたんですよ!

賢いね!!

いま日本でマイナス金利といって不動産投資を始める人は・・・

遅いですよWW(私含め!)

 

話がだいぶ反れてしまいましたが、中国人が大量にタワーマンションを売却するので、タワーマンション全体の価格が下がり、中古のタワーマンションが大量に流通しますので、この増税は意味がないって事を言いたいです。

明らかに不自然なタワマン節税の場合、物件価格分の評価で相続税がかかる場合がある。

 

タワマン節税ですが、いつも成功するとは限りません。

税務署もお金持ちがタワーマンションで評価額を圧縮することは百も承知です。

不動産投資新聞の楽町にタワマン節税が失敗した例がありましたので引用します。

ある日、Aさんというお金持ちが入院しました。翌月、Aさんの名義でマンションの売買契約書(代金2億9300万円)が作成され、代金の支払いが行われました。Aさんは、さらに翌月、亡くなりました。

相続人であるBさん(Aさんの子供)は、マンションを相続財産として、財産評価基本通達によって評価して(約5000万円)相続税の申告をしました。翌年、Bさんは2億8500万円でマンションを売却しました。

3年後、税務調査が行われ、相続財産はマンションではなく現金(2億9300万円)であるとして更正処分及び重加算税の賦課決定処分をしました。

出典:楽町

 

タワマン節税で初めて不動産評価額ではなく、売買契約書の現金評価として認められたケースです。

今回のケースが亡くなる前の1カ月前に契約し、更に被相続人に意思能力がないのに契約したことが問題視されました。

税務署・政府もタワーマンションの固定資産税増税は気休め程度しか思っていないのが本音で、これからの動きとしてタワマン節税のこういった税務署の対策を強化していくような気がします。

 

まとめ

 

タワーマンションの固定資産税増税がタワマン節税が減らない3つの理由
・タワーマンションの増税は高層階は10%増税・低層階は10%減税するが、それでも高層階のほうが優遇されていることには違いない。販売価格に比例して50%以上上げるべき

増税が対象になるタワーマンションは2018年度の新築物件からになるので、中古のタワーマンションには増税されない!それでは中古のタワーマンションを購入するので、全く意味がない。全部のタワーマンションに増税すべき

・2020年以降は中国人が一斉に投資目的で所有しているタワーマンションを売却するので、タワーマンションの差額が下がり、取引も増えるためますます増税が意味がないものだと思ってしまう。

いかがだったでしょうか?

10%の増税って少な!!って思ったのは私だけではないと思います。

しかも今後政府は高層階の人は低層階の人より固定資産税が高くなることから、1世帯1つの議決権を高層階に住んでいる人に優遇しようとしている政策も考えているそうです。

住宅営業マン秋
2018年5月現在では、固定資産税増額による議決権優遇という話は聞いておりません。

もし議決権優遇されてしまったら金持ち政策だと思われてしまい、タワーマンションの売れ行きは絶対に落ちますので、やめてほしいのが本音ですね。

こんな事をやる前に他にもやる事あるでしょ・・・って思ってしまう秋でした。

タワマン増税などの意見があれば、コメントにいただければ嬉しいです。


元住宅営業マンの秋月

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