私は年収312万だった3年間は自社物件の販売ばっかりやっておりましたが、3年目の終わりから建売業者である買取営業に転身しました。
不動産仲介・住宅営業マンのスケジュールについては皆さんご想像通り、帰るのがかなり遅くなります。というのも一般消費者を相手していることから、お客様が仕事から帰ってきた後に営業をしなければならないからです。
一方建売業者のお客様は不動産仲介業者になります。一般消費者からなかなか直接購入できるほど建売業者って知名度があるところが少ないからです。つまり買取営業です。
買取営業のメリットは、仲介業者・住宅営業マンと比べてとにかく早く帰れる(笑)
デメリットはとにかく営業の難易度が上がった。(仲介はもっと大変だと思うけど)
今回は買取営業の1日のスケジュールから、週末の動きなどをご紹介させていただきます。
あくまでもこの体験談は中小企業の建売業者の話です。大手の建売業者はめちゃくちゃ厳しい(物上げノルマ)ので、それを踏まえてご覧くださいね。
建売業者の1日のスケジュール(平日)
10:00~出社:メールチェック・クレーム・用地情報が無いかを確認する。(用地情報がなければ、飛び込み営業準備)
11:00~用地があれば、試しに区画割・試算をしてみる。(ここで全く当てはまらない物件は調査しない)なければレインズチェック
12:00~仲介会社経由の引渡しまでの進捗状況確認(表示登記・本審査内定の有無・立ち合いスケジュール調整・完了検査依頼)
13:00~上司のもらった物件の役所調査&自分の物件調査
14:00~飛び込み営業(町の不動産屋)
17:00~大手の営業が帰ってきたところで飛び込み営業
18:30~会社へ帰る。日報作成・現場の進捗状況・物件調査書を作って上司へ報告及び提出
19:30~20:00 退社
土地情報を持っている業者のほとんどは大手企業のみです。ただ大手企業は上司が担当だった為、私は物件情報がほとんどないと言われている町の不動産屋を中心に回りまくっておりました。
一見、町の不動産屋を営業してもあまり意味がないのではと思うかもしれませんが、そんなことはありません。必ずどの業者も年1回~年3回ぐらいは土地の売買をしていると思いますので、そのたった1回のチャンスに選ばれるが勝負の分かれ目だと思っております。
平日の午後は殆ど飛び込みです。私が勤めていた会社は週に1回、物件を買う買わないの打ち合わせがあるのですが、そこに紹介できる物件がないと物件を買うことすらできない上、さぼっているとみなされてしまいます。また物上げ数のノルマなどもありました。
私はもらう物件がゴミ物件(敷地延長・間口2m)ばっかりだったので、登録することすらめんどくさく、全く登録しなかったところかなり怒られたのも今ではいい思い出ですw
(もらった物件数を意識する会社だったので、買取営業の場合はとりあえず何でも登録しといたほうがいいです。)☜もし買取営業をやるのであれば。
一般の住宅営業マンに比べてかなり早く帰れるが買取営業のいいところです。私は退社時間が3時間は早くなりました。
お客様である不動産会社は殆ど19時で閉店(追客)です。そんな時に飛び込み営業しても迷惑でしかないので、退社時間だけは早いのです。
平日は金曜日が一番忙しいですね。これは仲介・建売業者の共通事項です。
買い付け・契約になる場合は、業者訪問を行わず売主として契約準備を優先します。契約は殆ど休日に多いので平日に契約準備をすることはあんまりなかったですね。
建売業者の1日のスケジュール(休日)
10:00~出社:お偉いさんと打ち合わせ、自分の物件をプレゼンする(物件がない場合は参加しない。)☜ほとんど参加していないw
11:00~契約準備:重説チェック・契約書チェック・特約作成・媒介契約書チェック(引渡し前の立ち合い同席)
↓
13:00~全現場の進捗状況を細かくチェック(現場が予定通り進んでいるか?・運が悪いとクレーム処理)
↓
↓
18:30~契約(仲介会社の事務所へ移動)
21:00~契約後事務処理・手付金を銀行へ入金して退社
休日は契約数によって動きが変わってきます。契約が午前・午後それぞれに入っていた場合は、一日中契約業務に携わりますが、契約が全くないとマジで暇w
お客様を案内できるチャンスの土日に大手不動産屋に飛び込み営業したらクッソ迷惑です。逆にあんな売主営業とは付き合いたくないと思われてしまいますから、土日に飛び込みに行っても夕方ごろに言っておりました。
土日は1日に2件程度ですが、仲介会社の担当営業マンが作成した重要事項説明書・売買契約書をチェックするのですが、大手業者は殆ど間違えがないのですが、中小の仲介会社の書類をチェックすると、引き渡し日書いていない・物件価格が間違っている。手付解除に日付を設定している(業法違反)、ひどい場合は仲介会社の金額が税込み価格で計算されていたりします。
ちゃんとチェックしないと、会社が不利益を被ることになるので、自分が作る物件調査書よりも真剣に見ます。
販売の契約・仕入れ契約など何もなければ、19時で会社を退社しておりました。住宅営業マン時代には考えられないことです。
住宅営業マン時代と比べて働く時間は減ったが、頭を使う仕事が圧倒的に増えた。
住宅営業マン時代は買取営業だった時の退社時間からお客の名簿に電話営業を行っておりました。働く時間が月70時間は買取営業と比べて長かったように思えます。
そのかわり、買取営業はとにかく頭を使うよ。
住宅営業マン時代は、不動産を知らない一般消費者が相手だったので、失敗したと思っても口八丁で誤魔化すこともできます。しかし買取営業はプロである不動産会社がお客様です。いい加減なことを言ったら土地情報が一切入ってこなくなるので、買取価格の回答にもかなり気を使いました。
買取価格の回答がめちゃくちゃな回答をしてしまい、一切私に土地が紹介されなくなった経験もあります。
一般消費者の場合は最悪新規のお客で埋め合わせして契約すれば十分ですが、不動産会社となるとその噂はその会社全体に広まるうえ、その中の良い不動産からも下手すると紹介してもらえなくなるというリスクがあるのが買取営業の難しさでもありました。
だからめっちゃ不動産と建築の勉強しましたよ。近隣住民の対応・電柱移設・ごみ置き場移設などの造成についても、私以外やる人がいなかったのですべて自分ひとりでやっていました。そのおかげでこのブログのコンテンツのほとんどが自己の体験談に基づいて作成されたものなのです。
また近隣住民とのトラブルにだけはならないようにしました。(これはお金にもならない最悪な仕事)
新規分譲物件の近隣挨拶時にやばい人がいると察知したら、上司・現場監督に報告し対応策を考えないとトラブルに巻き込まれるうえ、最悪は弾幕などを張られてしまい売れなくなってしまいますから、ここはめっちゃ気を使います。
過去に私は分譲地の近くに住む近隣住民とトラブルを起こし1年ぐらい近隣住民の対応をやってましたね。これでその現場が売れて歩合2万とか・・・割に合わんよ。
言った言わないで裁判になりかけたことがあるので、建売業者の営業マンにはボイスレコーダーは必須ですね。