せっかく購入したマイホームを仕事の事情・住宅ローンが払えないから売却せざる得ない場合や、相続で急に土地を売却しなければならないケースが出た場合、あなたはどうするでしょうか?
知り合いに購入してもらう以外、不動産会社に査定依頼を依頼するでしょう。
昔は電話で問い合わせをするのが一般的だったのですが、最近では一括査定で不動産会社数社に査定依頼ができるようになりましたので、気軽に査定依頼ができるようになりました。
ネットによって複数の不動産会社に依頼出来ることはメリットでもありますが、売却依頼をする不動産会社によっては、土地が売れないなどのデメリットも存在しているのです。
今回は不動産売却のパートナーである不動産会社に依頼するポイントと注意点をお伝えしたいと思います。
目次
土地売却の仲介は基本的に大手不動産会社が無難
不動産屋にも販売している商品によって、その会社のカラー(強み)があったりします。住宅販売に特化した会社であれば、新築戸建を売却するのが上手なため、どちらかというと購入する人向けの会社になります。
中古マンションしか取り扱っていない方であれば、中古マンションの販売はもちろんの事、マンションの売却の場合は買取も行っている可能性が高いです。
勿論買取をした後に、リフォームやリノベーションをして売却をしております。
このような会社であれば、中古マンションを求めている人や、マンションを売却する人が問い合わせをしたほうが効率的だという事がわかると思います。
では土地売却を依頼する不動産会社はどんな不動産会社でしょうか?
正解は大手不動産業者に依頼するのが無難です。
地元の不動産屋に依頼するのもいいと思いますが、よっぽどのことが無い限り大手のほうがいいです。
大手不動産会社は地元の不動産屋よりもマンションなどの売却査定も多いですが、それよりも群を抜いて不動産屋より圧倒的に多いのが土地の取引です。
その実績から、各担当者ベースで、取引している付き合いのある買取業者(建売業者やマンションデベロッパー)の人もいます。
大手不動産会社のネット集客力もありますので、土地を売却するあなたにとってもこれは大きなメリットではないでしょうか?
ちなみに、三井のリハウスのリはリユース!売却不動産の再利用を大切にしている会社だそうです。
こんな感じで不動産会社にもカラーがあることを知ってください。
余談ですが、私たち建売業者が土地を仕入する取引業者は大手不動産屋が9割以上を占めます。
一方の地元の不動産屋での取引が1割程度でしょうか・・・悲しいことですが、この数字で大手不動産会社の土地取引の実績と集客力が解っていただけるかと思います。
土地を売却を依頼する業者はできる限り一社のほうがいいよ。
土地売却をお願いするパートナー(不動産会社)を数社に売却依頼をするのではなく、1社だけに売却依頼をお願いする形(専任媒介)以上をお勧めしております。
売却依頼を複数社の不動産会社に依頼してしまうと(一般媒介契約)それぞれの不動産会社が集客してくれるというメリットがありますが、不動産会社も成功報酬でやっているものなので、専任で預かっている物件と比べて、売却活動も一生懸命やってくれない可能性が非常に高いです。(だって他の業者につけられたら広告費だけが無駄になるから!)
また複数の業者に依頼すると、売却専用の窓口が複数になります。
A社では3000万円で瑕疵担保3カ月で買うって言っている買主と、B社で瑕疵担保免責で2,900万円で買うっていうお客が同時に買い付けをもらったら、あなたならどっちにしますか?
A社のほうが一見高い金額で購入してくれそうですが、もし瑕疵担保が心配される土地(埋設管の越境が有る土地)で、仮に越境解消費用が100万以上かかってしまえば、B社のお客様のほうがよい取引になりますよね?
A社もB社も自分のお客と取引してほしいので、相談したとしても自分のお客と取引したほうがよいメリットしか言わないでしょう。だって成功報酬なんだから・・・・
不動産会社を複数社に依頼する最大のデメリットは、いざってときに相談に乗ってくれる不動産会社がいないってことです。
結局相談できるいざっていうときに相談ができないので、売却先を決められず、売却が成立しないケースも多々あります。
もしこのケースで1社にまとめればどうでしょう?A社・B社の場合どっちと取引したほうがよいかを親身に相談してくれます。
場合によっては越境物の有無まで調査してくれるでしょう!
だってあなたから手数料が確実にもらえるからです。(片手仲介)
不動産会社を選ぶ注意点その1: 理由がないのに凄い高い査定額を出す業者
不動産仲介の取引の特徴として、家を売るなどの売却行為もとっても大切なのですが、それ以上に大切なのが、売却商品を見つけてくる事です。(イメージでいうとスーパーマーケットに商品を並べるのと同じことです。)
売却物件を自分たちだけが取り扱い出来る商品が増えれば、不動産取引の仕組み上、片手仲介でもお金が入ってくる為、専任媒介を取るのに必死なわけです。
(これは本当に大変な作業なので、私は仲介営業マンを心から尊敬しております・・・・)
これを取りやすくするためのテクニックとしては、相場よりもはるかに上回る高い金額を提示することです。
土地を売却する売主からしてみれば、土地を高く売却してほしいので、不動産会社に高い査定額をだしてもらえれば、その業者に依頼したくなる気持ちもわかります。
その心理を利用して、とりあえず専任媒介を取得するのが目的です。
でもここでポイントなのが、その金額で売れる理由がしっかりあるかってことです。
近隣の成約事例がその高い査定額付近で売れているのか?路線価は?現在販売されている価格はいくらか?その土地の立地の価格が急騰する理由は?
これらの理由を論理的に言える不動産屋であれば、問題はありません。是非高く売ってもらいましょう。
もしこれらの理由を「頑張ります!」程度の理由だったら、その金額は信用しないほうが無難です。
あなたは売れない金額で売却活動をするわけではないですよね?売却活動が長引けば長引くほど売れなくなるので、その辺のリスクを考えて不動産会社を選びましょう。
不動産会社を選ぶ注意点その2: 囲い込みをする不動産会社
不動産用語で「囲い込み」という言葉が有ります。
囲い込みとは、専任媒介を取った会社のみのお客様しか契約しない。他の業者のお客を断る事です。要は両手仲介をする為の行為です。
専任媒介契約以上の委任契約を結ぶ場合、不動産流通サイト(レインズ)に登録する義務があります。
レインズとはすべての不動産会社が見れるサイトで、レインズをみて来店されたお客様に物件紹介をするのです。
売主であるあなたからしてみれば、他の業者のお客様から購入してもらえる可能性があるので、非常に重要な役割を持っております。
ただ専任を取った不動産会社からしてみれば、これは面白くありません。だって手数料が半分になっちゃうからです。
そこで、業者から問い合わせがあったとしても、商談中です・申し込み入ってますなどの嘘(囲い込み)を行う事で、両手仲介を行うのです。
これは大手〇〇不動産販売(株)で問題になりました。
これらの対策として、専任媒介で委任した際に2週間に1回の報告義務がありますので、依頼した不動産会社の反響以外にも、レインズからの業者問い合わせ数も確認してみましょう。
これが明らかに少なければ、囲い込みをしている可能性が高いです。ただこの質問をされたら、業者の立場としては警戒しますけどね。
まとめ
・土地売却は圧倒的な実績数を誇る大手不動産会社が無難!不動産会社には得意・不得意があることを知る事
・土地の査定は複数社にさせて、販売活動を依頼するのは1社にしたほうが良い。そのほうが売却活動がうまくいく。
・理由もなしに高すぎる査定をする不動産会社は要注意!また囲い込みには用心を
上記でお話した内容以外で、このエリアで欲しがっているお客様が沢山おりますなどのチラシが入っている事が有りますね?
あれは嘘です。査定依頼を取るためのテクニックです。基本的には売却活動を始めてから欲しい人が現れると考えておくのが良いでしょう。
不動産業者も企業努力?で売り物件を日々開拓しているのです。
個人的にはあなたが土地を売る為の条件を決めてからネットの一括査定を依頼したほうがいいでしょう。
あいまいな気持ちでやると、いろんな不動産屋からの電話攻撃がすごいです(笑)
この記事で土地売却の参考になったら嬉しいです。
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
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