前回の記事で住民票を引越しする前に移転するメリットをお話しさせて頂きました。
上記の記事の最後に取り上げている、住民票を金消契約前に新住所に移転してほしい銀行と、引越し後でないと住民票の移転ができない役所の実務に矛盾が生じております。
住宅を購する上では住民票を移転したほうが有利になるケースが多いのも事実です。
ただやみくもに引っ越し前にも関わらず、馬鹿正直に「引っ越し前ですけど、住所移転したいので手続き宜しくお願い致します!」といっても相手にされない上、住所移転の手続きができなくなってしまいます。それだけはなんとしても避けたい。
今回は引越し前に住所変更の手続き方法と、引越し前に新住所に移す事での2つの注意点(デメリット)をお話しさせて頂きます。
目次
役所での住民票の住所移転の仕方について
役所は引越し前に住民票を移転することは出来ません。
よって引越し前に住民票を移転する際には・・・
引越しました!
って事で、書類の申請を行います。
もう一度言います。
引っ越ししたということで手続きをしてください!!
しかし中には嘘をつきたくないって方がいるかもしれません。
ただ役所の方も引越し前に住民票を移転する人がいることも分かっているし、銀行の都合という事も分かっております。
それでも嘘がつけないって方は、どうぞ旧住所で物件の登記をして下さい。
さてと、新住所に移転する方法の話題に戻すと、
住民票の移転する手続きの際に、引越し日と届出日を記入する項目がありますが、
必ず異動日(引越し日)が届出日の過去になる日付で記載して下さい。
あとは必要箇所を記入して、必要書類を役所に提出すればOKです。
必要書類は引用します。
同一市町村内に転居した場合は、転居届(住民異動届)を市町村役場に提出します。必要書類として本人確認書類(運転免許証、保険証など)印鑑を持参します。届出期限は、転居後14日以内です。
※平成30年現在はマイナンバーカードも必要なので注意ください。
住所移転が無事完了しましたら、最後に新しい住所の住民票と印鑑証明書を取得することで、金消契約の必要書類がそろいます。
住所移転が終われば、すぐに新しい住所の住民票と印鑑証明書が取得できます。
銀行の契約及び物件の登記用に新住所の住民票と印鑑証明書を使用しますので、合わせて取得してしまいましょう。
転出届が必要な場合は、手続きが多いので銀行の契約の1週間前には転入届を取得しておこう。
現在住んでいる住所と引越し予定の住所が県や市が異なっていた場合は、現在住んでいる住所の役所で転出届を取得する必要があります。
転出届を新しい住所の市役所に提出することで、住所移転をすることができます。
転出届は取得した事で、直ぐに住所を移転できる訳ではないです。
時間的な余裕を考えて、銀行とのローン契約の1週間前に転出届を取得していれば、銀行との契約までに引っ越し先を管轄している役所で転入届(住所移転)を済ませることが出来ると思います。
転出届は引越しをしていない状態でも、引っ越し予定の2週間前から取得することが出来ます。
これにより転出届の手続きは直ぐに済ませて、上記の方法で引越し予定の役所での転入手続きを書類を記入すればOkです。
引っ越し前に住所移転する2つの注意点(デメリット)
新しく入居予定の住所に移転する際に注意することが2つあります。
役所から来る手紙が新しい住所に届く
住所変更を役所に届け出するため、役所からの郵便物は新住所に届きます。
役所から届く郵便物は、子育て等の給付金などの優遇措置の申請書等が多い為、役所から定期的に郵便物が届く場合は注意が必要です。
よく役所から郵便物が来るかたは、引っ越し予定の物件のポストを定期的に見る必要があります。
対策としては、銀行のローン契約の時に住民票を移動するので、引き渡しと銀行のローン契約の間が開かないようにしましょう。
最低でも引き渡しから2週間以内に住所移転をしましょう。
住所移転で子供の学区が変わる場合がある
住所移転で以外と知られていない問題が、住所移転による子供の学区に影響がでることです。
住所移転をすると、役所から教育委員会に子供の住所移転が通達されます。
市や区によっては、子供が住所移転したことによって、現在通っている学校に通えなくなる可能性があります。
対策としては、子供の住所だけを変更しない方法があります。
また子供が住所変更しても、学区を越境して通えるのかを市役所や教育委員会に確認するのもありだと思います。
まとめ
☑引っ越し前に役所にバレずに住民票を移転する為には、異動日(引っ越し日)を届出日の過去として記入する事。
☑転出届は引っ越し前の2週間前に取得することができるので、前もって転出届を記入し、銀行の契約の前日か当日に転入届(住所移転)を行おう。
☑住所移転を行うと子供の学区が変わってしまう可能性があるので要注意。子供がいる家庭では、現在通っている学校が変わってしまうかを住所移転する前に教育委員会に確認することができる。
引っ越し前の住所票の移転の方法と注意点についてお話させて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
不動産売買では当たり前のように、引っ越し前の住民票の移転が行われておりますが、意外とと不動産営業マンで、なぜ住民票の移転を行うかも知らない方もおりました。
新住所で登記した方が良いのか?それとも子供や職場の都合で引っ越し後に住所移転をして変更登記をするか?
これから引っ越しするあなたに、メリットの多い方で手続きしていただければ幸いです。
金消契約の後は引渡し前の現地チェックですよね。内覧会で見るべきポイントを下記でまとめているのでこちらもみてくださいね。
住民票の移転(引越し前)の件、メリットとデメリット含め、参考になりました。
1点質問ですが、もし引越し前に住民票を移転した際、例えば運転免許証の手続きは
すぐに行う必要がありますか?それとも、実際に引っ越した後での申請で構わないのでしょうか?
→運転免許証は本人確認の証拠として用いられるため、引っ越していないのに新住所に
切り替わることにより、想定される不具合はありますか?
無知ですみませんが、ご教示頂ければ有難いです。
新居建築中様
コメントありがとうございます。
運転免許証は本人確認の証拠として用いられるため、引っ越していないのに新住所に切り替わることにより、想定される不具合はありますか?という質問に対してですが、
不動産取引手続き上では、特に不具合はありません。強いて言えば、運転免許証き換えの手間ぐらいでしょうか?引っ越してから新住所の変更していただければ幸いです。
本人確認書類となる運転免許証の住所が変更していなくても、不動産を登記する際に使用する住所は住民票で確認を取るため、
運転免許証の住所が旧住所でも問題はありません。
登記をする際に、司法書士の方は、住所は住民票で確認を取るため、委任した本人で間違えないかを確認する際に使用する顔つきの身分証明書が、
運転免許証であって、運転免許証を持っていない方はパスポートや住基カードで確認をします。
質問させてください。現在、新築マンションを建設中であと3ヶ月で完成入居予定です。住んでいるマンションの売却の関係で主が、住所変更をしてしまうと色々と面倒なので母子たけ転入を先にしたいのです。幼稚園も問題で1日も早く手続きをしたいのですが、その場合でも転入は、分かりつつも受け入れてくれますか?役所は、建設中などは調べれば直ぐにわかってしまいますよね。不安です。