住宅ローンは借り入れする金額が大きいことから、返済年数が35年間と非常に長い商品です。
35年も借金生活を追いながら、家族の為に夢のマイホームを購入するんです。当然不安になる事のほうが大きいと思いますが、35年間という事で将来の見通しが甘くなりがちになる方が多いのも事実です。
40代後半の方が住宅を購入するときに・・・
退職金で残りのローンを全部支払うからOKなどという方もおりますが、何より驚いたのは、
「年金で何とか払えると思っている方がいるという事です。」
年金は退職後の生活資金の為のお金なのに、住宅ローンで支払って居たら破産するのも目に見えております。
逆に貰える年金の額を知る事によって、その年金額と少しの退職金で生活ができる自信があれば、残りの退職金で返済する攻めの住宅ローンを組むことが可能になると思います。
今回はファイナンシャルプランナー2級(予定)の秋が老後の生活を踏まえた住宅ローンの組み方をお伝えしたいと思います。
年金ってそもそもどんな仕組みだっけ?
年金には国民年金と厚生年金の主に2種類あり、国民年金を支払いしている1号(自営業の方)と厚生年金を支払いしている2号(会社員)と2号に扶養されている20歳から60歳までの配偶者を3号と呼びます。
下の画像をよく見てください。
出典:https://www.rosei.jp/jinjour/article.php?entry_no=56468
年金とは建物でいう階層に分かれており、1号の自営業の方は国民年金のみの受け取りになり、2号は国民年金に+して厚生年金を受け取ることができます。
3号については条件を満たせば、保険料を2号に国民年金分を払ってもらっている事になり国民年金分をもらえることができます。
簡単に言えば、1号と同じってことになります。(実際は違うけど・・簡単にするため)
じゃあ次はいくつからもらえるかをお話していきます。
いつから年金はもらえるの?
現在の年金の制度は、昭和36年4月1日生まれ以降の方は、65歳から年金支給になっております。(女性の場合は昭和41年4月1日生まれ以降・・男性より5年遅い)
そして国民年金の場合は20歳から60歳の間の25年間収めた方がもらえるものになります。対して厚生年金については1カ月でも払えば、たかが数百円ぐらいですがもらえることができます。
厚生年金を支払えば、国民年金を支払っている事になりますので、会社勤めで25年間厚生年金を払えば、国民年金も貰うことができます。
25年間収めていないと・・・
国民年金がもらえないから
気を付けろよ!!
どちらにしても25年間年金を収めていれば、今の40代の方が住宅を購入する場合は65歳から年金をもらえると考えればよいかと思います。(60歳でもらう方法もありますが・・割愛します。)
では本題に移ります。
気になる年金の計算方法とは!?
では40代の年金のいくらぐらいもらえるかみなさん気になるでしょ!?
今回はモデル例を挙げて説明させて頂きます。
例 45歳の夫が平成6年(1995年4月)に入社し、平成15年3月まで月々の給料を30万円貰っており、平成15年4月から60歳の定年を迎える平成43年4月までの年収から割った月々の平均を45万円します。
まず厚生年金の額を求めるものとします。
旦那の平均標準報酬価格(月々の給料)30万円 平成6年から平成15年3月まで107カ月あります。(9年×12カ月-1カ月)
平成15年3月までの厚生年金額の計算式はこちらです。
平均報酬額月額(30万)×7.125÷1000×被保険者期間(107カ月)=228,712円
平成15年4月から60歳になる平成43年4月までの厚生年金求めます。
平成15年4月から年収の月額平均額で求めるため45万円を計算式に使用します。更に平成15年から平成43年4月まで336カ月あります。
平均報酬額'(45万)×5.481÷1000×被保険者機関(336カ月)=828,727円
この2つを足すと
228,712+828,727=1,057,439円 年間
次は国民年金を計算したいと思います。
国民年金は20歳から支払いし始めた時が対象になりますので、今回のケースでは仕事を始めた22歳から60歳まで支払いをしているものとします。(456カ月分)
国民年金は平成29年1月現在は、40年間支払った場合で満額で780,100円になります。
今回のケースは38年間支払っておりますので、2年分は割り戻しする必要があります。
さっそく国民年金の計算をします。
780,100×支払い期間(456カ月)÷満期40年(480カ月)=741,095円 年間
夫の年金合計金額 741,095+1,057,439=1,798,534円
月々に変換してたった約15万円・・・
実際は奥様の国民年金もプラスすると考えても6万円足せるかどうかなので、月々20万円が限度だと思います。
月20万円の年金で老後が暮らせるのか?
厚生労働省やFP協会等で老後で月々最低でも必要なお金が27万円といわれております。今回のケースでは月7万円もショートしている為、年間100万円は赤字になってしまいます。
こんな状態で退職金をローンの支払いで使ってしまうとどうなるか・・・・
当然お分かりっすよね(笑)
老後の資金の計画を考えないで住宅ローンを組むと老後破産にしかねませんので、自分がいくら年金をもらえるかをあらかじめ知っておけば、ローンの借り入れ金額を少なくすることができます。
住宅営業マンに騙されないようにしてくださいね(笑)
余談ですが、歩合給の方は社会保険料の支払いに方に注意してくださいね。将来の年金額等に影響します。
まとめ
・住宅ローンは返済期間が最大35年間もあるため、多くの人は将来の見通しが甘くしがち
・40を過ぎてからマイホームを購入する方は、老後の資金計画をしっかり練るべき
・貰える年金額を知る事で、老後必要な資金を手元に残して住宅ローンを組むべき
いかがだったでしょうか?
今回は40代から住宅を購入するケースでお話いたしましたが、住宅を購入したせいで老後が破産してしまったら本末転倒です。
老後の資金を優先するためには、物件の条件を落とす必要もあるという事も頭の中に入れておいてくださいね。
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